2014年6月18日水曜日

ランニングエレクトロニクス社製 Gms-g9 基板使用 GNSS ロガー 3号機の製作

 参考:GNSS ロガー (Gms-g9 使用) の2号機を作る:Gms-g9 を使った GNSS ロガーの2号機の話

 ネットで見つけたので,ランニングエレクトロニクス社から, Gms-g9 Breakout 基板を買ってみた。
その製品は基板の表に Gms-g9 がつけてあり,裏にチップ抵抗やチップコンデンサなどが配置されている。 価格は2014/現在で,4,094円だった。 基板の大きさは Gms-g9 を一回り大きくしたぐらいで,縦横共に2.54cmとなっており,コンパクトにまとまっている。 一つ難点をあげるとすると,ボタン電池をつけるスペースと未 Fix 時に点滅する LED が基板上にないことぐらいだろうか。 Gms-g9 はバックアップ電源として常にボタン電池から電圧を供給しておきたいのだが,それは別にスペースを確保しないといけない。 Adafruit 製の Ultimate GPS unit (PA6H が載っている基板)の場合,全体の大きさは少し大きいが, 表側に抵抗などが配置され裏にボタン電池をつけるスペースがあった。 バックアップ電源はなくても使えるが,常にバックアップ電源から電圧を供給しておく方が衛星の捕捉が早かったはずなので, breakout 基板にボタン電池を付けれる方がいいと感じた。 また,Fix していない時に点滅する LED もついていると,部品と手間が減っていいと思うのだが…。 自分で基板に Gms-g9 を貼り付けた場合は,できるだけ Gms-g9 と同じ基板上にボタン電池と LED (+抵抗)をつけるようにしていた。 しかし,コンパクトにきれいにまとまっているという点では,ランニングエレクトロニクス製の breakout 基板には全然かなわない。
ランニングエレクトロニクス社製 Gms-g9 基板Gms-g9 基板裏面
 Gms-g9 の調子をみるには,GlobalTop 社製 GPS Viewer v1.8 と FTDI (USB端子につなげるシリアル通信(UART)用ボード) を使った。 Gms-g9 は GlobalTop 社製なので,当該社のテスト用ソフトが適している。 その結果,衛星の捕捉等は問題ないが,Firmware のバージョンが,v3.20 だが,マイナーナンバーが8033 だった。 そこでねむいさんから送っていただいたより新しい Firmware バージョンの v3.20, 8107 に更新しておいた。
Update 前Update 後

 Gms-g9 だけでは GNSS ロガーにはならない。 GNSS ロガーを作ろうと思ったら,Gms-g9 の他に,ログ記録用の OpenLog,LiPo(リチウムポリマー)電池用の充電器である Power Cell,LiPo 電池,を買わないといけなかった。 今回は,OpenLog と Power Cell をスイッチサイエンスから,LiPo 電池をストロベリー・リナックスから購入した。 それら以外に,ベースとなる基板,ピンヘッダとピンソケット,小さなスイッチ,配線用のスズメッキ線とビニール皮膜銅線,ボタン電池ホルダーが必要だったが, GNSS ロガー2号機製作の際の残りがあったので今回は買わなくてもよかった。
 GNSS ロガーの構造は,いつものように2段とした。 2段になってしまうのは,Gms-g9 をとりはずせるようにピンヘッダとピンソケットの組み合わせで取り付ける作戦にしたからである。 ピンヘッダとピンソケットで固定する場合,できるだけ breakout 基板の両端にピンヘッダとソケットを配置しないといけない。 1箇所だけだと,ピンヘッダとソケットの間のアソビのために2段目の基板が傾いてしまうからである。 Gms-g9 の下にはある程度の大きさの空間ができるので,今回はその場所にボタン電池ホルダーを置いてみた。 また,OpenLog と Power Cell も密度をあげて設置したいと思ったので,今回は Power Cell をピンヘッダ+ソケットで取り外し可能とし, その下に OpenLog をハンダ付けで固定してみた。 また,ベースとなる基板の隙間に,電源スイッチと Gms-g9 の未捕捉表示用の LED と抵抗を配置した。

 電源スイッチは以前大阪・日本橋のシリコンハウスで買った小型のものである。 LED はチップ形のものであり,これもシリコンハウスで買った。 LED には直列抵抗をいれているが,今回は 1kΩ のチップ抵抗を使った。 明るさはまあまあという感じになっている。

今後,他の GNSS/GPS ロガーとログを比較してみたい。
GNSS ロガー3号機GNSS ロガー3号機裏側ひとまとめにした状態

追記消費電力:  LiPo 電池での駆動時間について調べてみた。
 ・1400 mAhLiPo 電池の場合の持続時間
   1回目:130766 sec (36:19:26) → I = 1400/130766*3600 = 38.54 mA
結果としては 40 mA 弱という結果になった。 Gms-g9 1号機は 41 mA 程度,Gms-g9 2号機は 40 mA 程度の消費電流なので,Gms-g9 と OpenLog, Power Cell を使ったシステムは,やはり約 40 mA を消費する,ということができる。
追記2LiPo電池のトラブル: 2014 年の秋に六甲全山縦走したのだが,その時に Gms-g9 3号機だけが不調に陥った。 1号機,2号機は余裕で最後まで LiPo 電池がもったのだが,3号機だけは8時間程度で LiPo 電池が枯れてしまった。 3号機には 1400 mAh の LiPo 電池をつけているので,3つの中で一番もちがいいはずなのに…。 そこで充電池を調べてみた。 すると,リード線を基板に半田付けした際,リード線の余計な長さを切り取った場所が飛び出していて,それが LiPo 電池に刺さった形跡が見られた。 そのために LiPo 電池が膨らんでしまっていた。 このままでは危険と判断して,新たしい 1400 mAh の LiPo 電池を買ってつけなおした。 実は(追記)に記載した消費電力測定は,この新しい LiPo 電池で測定をしたものである。

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