2018年9月4日火曜日

ThinkPad E480 の HDD を SSD に換装して FreeBSD をいれてみた

 趣味で FreeBSD をいじっているが,そろそろサーバーとして使っているマシン(ノートPC)がへたりつつあるので,ThinkPad E480 を購入してみた。 ThinkPad にした理由は,比較的安かったから。Lenovo のサイトで直接買ったから,思ったよりも安かった。 Lenovo が中華系なのは少しだけ気になったが,安さに負けてしまった…。

 ThinkPad E480 を Lenovo の直販サイトで注文するとカスタマイズできる。 今回は予算との兼ね合いで,CUP は Intel Core i5-8520U (1.6GHz) にし,RAM は 8GB DDR4 2400MHz SSDIMM としてみた。 ディスプレイは気にしてなかったが,14" で 1920x1080 の解像度を持つ FHD液晶にした。 解像度の低いやつでよかったのだが,1ヶ月以上待たないといけないとあったのでやめておいた。 ストレージは高速な M.2 PCIe SSD も載せれるのだが,とりあえず 2.5" HDD (500GB, 7200rpm) にした。 これは,PCIe ほど高速じゃないけど HDD よりは少しだけ速い SATA の SSD に置き換えようと思っていたので,できるだけ安くと思った構成のつもり。 それでも HDD は回転数の高い方にしておいた。

 個人的には Windows はいらないのだが(どうせ FreeBSD 載せるし…),Windows 10 Home がついてきた。 また,当然のように Wi-Fi (ac/a/b/g/n) と Bluetooth 4.1 がついている(これまた使ってないけど…)。 もちろん LAN アダプター(有線)もあるが,DVD/Blueray 等の光学デバイスはついてない。 SD は Micro SD 用のスロットがついている。 また,画像チップは Intel UHD Graphics 620 らしい。 他の接続は,USB3.1 Type-C (Video-out 機能付き)、USB 3.0 (2個のうち1個は Powered USB)、HDMIを持っている。 この中の USB3.1 Type-C は,電源供給ポートでもあるので,電源アダプターをつないでいると USB ポートとして出力できないかもしれない…。 どうするんやろ?

 さて,このマシンに FreeBSD を入れたのだが,まずは念のために一度 Windows を起動して,登録もしておいた。 また,普段使っている Windows マシンと似たアプリケーションを入れておいた。 その後,HDD を SSD に置き換える作業を行った。

1. 換装作業


 SSD は SATA HDD を換装するので,SATA 仕様の SSD とした。 ほんとは M.2 PCIe SSD が高速でいいのだが,これまた予算との兼ね合いで SATA 接続の SSD にしてしまった…。 今回は「Samsung SSD 860 EVO 1TB」を選んでみた。 これは厚みが 7mm 程度なので,HDD スロットが 7mm 用でも 9.5mm 用でも入る(ThinkPad E480 は 7mm 高しか入らない)。

換装作業は,https://download.lenovo.com/pccbbs/pubs/e480/html_ja/index_ja.htmlの記述に従った。ポイントだけ書いておくと,

(1) 電源アダプターを外しておいて,「再起動+F1キー」で BIOS 設定に入り,内蔵バッテリーの無効化を行った。 これはパネルを外して HDD を取り替える際に,不用意によるバッテリートラブルを避けるためである。
 やり方は,まず「BIOS 設定」-「Config」-「Power」を選択する。すると「Power」サブメニューが表示されるので,「Disable built-in battery」を選択し、Enter を押す。 そして,「Setup Confirmation」ウィンドウで「Yes」を選ぶと内蔵バッテリーが無効になり、コンピューターの電源が自動的に切れて,コンピュータをばらせる状態になる。
 内蔵バッテリーの無効化は,電源アダプターをつないだ時点で「解除」されるらしい。

(2) 裏返して,9本のネジを緩め(完全に緩んでもパネルから取れないようになっていた),周囲の「ラッチ」を外していくと裏パネル(「ベース・カバー・アセンブリー」と書いてある)を外すことができた。 ラッチを外す時には,Amazon で買った「ZENKE 81in1修理ツール 精密ドライバーセット こじ開けバー 収納袋付き」のこじ開けバーを使ったら簡単だった。

(3) 後は,システムボードにつながっている SATA コネクタを外し,HDD ブラケットを持ち上げると HDD が出てくるので,SSD に差し替えるだけ,だった。 注意点としては,SATA ケーブルコネクターを挿す時に,しっかり奥まで差し込まないといけなかった。
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(*) Windows システムを全部載せ替えるなら,事前に「EaseUS Todo Backup」などのコピーツールで HDD の内容をすべて SSD にコピーしておく。 今回は FreeBSD をインストールするので,それは行ってない。
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2. インストールメディアの準備


 次は,FreeBSD のインストーラーの作成となる。 今回は USB メモリ(32GB のがあったので流用)を用意して,そこに FreeBSD のインストーラーを入れた。 使ったメディアイメージは,FreeBSD 11.2 が安定版の最新なので以下を使った。
 ・https://download.freebsd.org/ftp/releases/amd64/amd64/ISO-IMAGES/11.2/FreeBSD-11.2-RELEASE-amd64-memstick.img

 これを,USBWriterを使って USB メモリに書き込んだ(Windows の場合。Macintosh なら dd コマンドで書き込めるみたい)。 FreeBSD インストーラーを書き込むと,Windows システムとしては「読めない USB メモリ」となるので,フォーマットしろと出たりするが,そこは無視して,USB ストレージの「取り出し処理」をすれば完成。

3. FreeBSD のインストーラーが起動しない?


 後は,ThinkPad E480 を USB から起動して,FreeBSD をインストールすればいいのだが,ここで少し手間取ってしまった。

 何に手間取ったかというと,ThinkPad E480 は UEFI BIOS に対応しているでの,デフォルトでは「UEFI BIOS」による「Secure BOOT」のみとなっている。 その場合 UEFI BIOS の Secure Boot に対応していないメディアからは起動してくれない。 今回は BIOS で USB ストレージからの起動を最初に行うように設定したが,FreeBSD のインストーラーは読み込まれなかった。

 いろいろやったら,なんとかうまくいった。 どうしたかというと,Secure Boot を「disable」にして,かつ Boot Priority Order を「UFEI only」ではなく,「Legacy Both」を可能にするとうまくいった。
Secure Boot を disable にするには,「起動時にF1キー」-「BIOS setting」-「Security」-「Secure Boot」で,disable にする。
Legacy Boot を可能にするには,「起動時にF1キー」-「BIOS setting」-「Startup」-「UEFI/Legacy Boot」で「Both」を選ぶ。
(BIOS 設定の最後に,「Save and Exit」を選ばないといけない。)

 これで FreeBSD をインストールすることができた。 今回のマシンは RAM を 8GB 載せているので zfs にしてインストールしたのだが,インストール自体については,別の機会に書こうと思う。

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