SparkFun 社製の SparkFun Blocks for Intel Edison は,縦横数センチずつと非常にコンパクトながら,Intel 製の Arduino Board などには負けない入出力機能を持っている(小さいので,それなりに制限はあるが…)。 1枚1枚に装備された機能は基本的に一種類ずつだが,基板の上と下に Edison に使われているヒロセの DF40 というコネクターを備えており, 必要な機能を持った Block を必要な枚数重ねて使うことができる。 例えば,Edison 本体と SD カードと AD 変換入力のボードを組み合わせて使う,という感じの使い方ができる。 そういえば最大何枚まで重ねてもいいのだろう…?
この SparkFun Blocks for Intel Edison の各段はヒロセのコネクター自体の力で力学的にもそれなりに保持されるが,念のために物理的なサポートが欲しい。基板には,別の機能を持った(同じ機能のものを複数枚重ねてもよいが…)基板同士をつなぐサポートをつけるための穴が四隅に開けてあり,専用のサポート(ビスとナットと standoff と呼ばれる柱とビスとナットが一体になったような部品)のセットが用意されている。 このサポートセットは国内のネットショップではまだ売られているのを見たことがない。そのため,アメリカの SparkFun 社のサイトから直接買わないといけなかった(私が知らないだけ?)。 今回,Base Block ほか,を購入する際についでに買ってみた。 1セットにつき,M2 のビスとナットが6個ずつ,standoff が10個が入っている。(M2 のビスはネジ部の直径が 2mm という細いネジ) これは,Edison 本体と Block を3枚重ねて使う時にちょうどいい数となっている。 Edison 本体は固定用の穴は2個だけなので,各段の間に4個ずつ,Edison 本体の固定に2個の standoff が必要となる。 従って,3枚の Block の間で合計8個,Edison 本体の固定に2個,合計10個となる。 それより多くの Block を重ねるには,複数のセットを買わないといけない。
standoff のサポート部の高さは,ヒロセのコネクター DF40 を重ねた高さに合わせて 3mm となっている。 ネジ部の長さも 3mm だった。 standoff は Block を間に挟みながら,複数段重ねて使うが,3mm の長さのネジがすべて次の段の standoff のナット部にねじ込まれるわけではない。 SparkFun Block の基板の厚みがあるので,それを差し引いた長さが一つ上の段の standoff のナット部にねじ込まれる。
それが,今回使ってみたら,なんと standoff のネジ部が長すぎる事に気づいた。 どういう事かと言うと,2個の standoff で基板を挟んでネジを締めても,基板がしっかりと固定されなかった。 どうもネジが長すぎて中でつっかえている感じがした。 そのため基板を締め付けることができずに,基板と standoff がグラグラしていた。 そのまま Block を何段にも重ねてもうまくいきそうにない感じだった。
そこで,寸法を測ってみることにした。 上にも書いたが,standoff のネジ部(ビス部)は長さが 3 mm ある。 SparkFun Block の基板の厚みは 0.85 mm だった。 どうもこの厚みが最初設計された時よりも薄くなったみたい(とどこかに書いてあった…どこだっけ?)。 分厚めの基板の時にちょうどいいネジの長さだったものが,基板が薄くなったので基板をしっかりと締め付けることができなくなったみたいだった。 standoff のサポート部の高さはヒロセのコネクターの高さで決まっているため,取れる対策としては standoff のネジ部を短くするしかなさそうだった。
最初は電線の皮膜取り(ワイヤーストリッパー)についているネジを切る部分で切ろうと思ったが, ワイヤーストリッパー自体の厚みが 3mm あったのでその作戦は無理だった。 そうなると,ヤスリで削り落とすか,糸鋸で切るしかない。 寸法としては,長さ 3mm のネジを 0.5mm 短くしないといけない感じだった。 ヤスリ落とす作戦を考えてみたが,本数が多いだけに,比較的ヤスリ落としやすい真鍮製のネジとは言え, さすがに 0.5mm をヤスリ落とすのは大変そうだった。
そこで,糸鋸でシコシコ切り落とすことにした。 その際,ネジ部が短くなりすぎても困る。 そこで,standoff のネジ部にワッシャーとナットをねじ込んで,その厚み以上に短くならないようにした。 今回はナットとワッシャーでほぼ 2mm の厚みになった。 目標は長さ 2.5 mm だが,切る時に多少バラツキがあるので,2mm ぐらいが目標でちょうどいいと考えたのだった。
作業の様子は写真を見て欲しいが,standoff にナットとワッシャーをつけ,それをヤンキーバイスという道具ではさんで固定した。 そして,糸鋸でネジの先端を切り,切った後でナットをネジ込みやすいように角をヤスリで斜めに削ってできあがり。 standoff だけの比較の写真でみると,短くした方はちょっとだけしか短くなっていないように見える。 しかし,次の「2個の standoff をねじ込んで重ねた写真」を見ると,2段の standoff の間の隙間がかなり狭くなったことがわかる。 このぐらい隙間が狭いとさすがに SparkFun Block の基板をしっかり挟んで締め付けることができた。
この加工をした standoff を使って前回に投稿したように複数枚の SparkFun Blocks を重ねてみた。 実物は写真で見るよりもずっと小さく感じる。 ロボットなどの制御に使うには,小さいし,消費電力も抑えられているので,結構いけそうな感じがしている。 とりあえずは,9dof Block (加速度,角速度,地磁気を測れる基板) を使って遊んでみたいと思っている。
(Intel Edison で opkg upgrade すると Windows に対して USB OTG で接続できなくなったに続く)
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