2015年2月27日金曜日

SparkFun製のIntel Edison 用 Blocks を買ってみた

 前回,Intel Edison の初期設定を書いた。 その続きである。
 2015/2 に SparkFun 社製の Intel Edison 用の Block を買ってみた。 SparkFun 社Intel Edison Blocks は非常にコンパクトで,Intel Edison の小ささを最大限に活かせそうに思ったし,ちょっとおもしろそうだった,というのが理由である。

 SparkFun Blocks for Intel Edison は,いろいろな用途を持つものが 13 種類ある。 それらは「Base Block」, 「Console Block」, 「UART Block」, 「Battery Block」, 「micro SD Block」, 「I2C Block」, 「GPIO Block」, 「ADC Block」, 「PWM Block」, 「Dual H-Bridge Block」, 「OLED Block」, 「Arduino Block」, 「9dof(9 Degrees of Freedom) Block」と名付けられている。

 今回,これらの中から, 「Base Block」, 「micro SD Block」, 「I2C Block」, 「GPIO Block」, 「ADC Block」, 「PWM Block」, 「9dof(9 Degrees of Freedom) Block」の7種類を買ってみた。 まだ,SparkFun でも売りだされてからまだ日が浅く,作られてもすぐに売れてしまうみたいで,なかなか在庫されない。 そのためだと想像しているのだが,一部の種類は国内のスイッチサイエンスなどでも売られているが,特定のものはアメリカの SparkFun でないと売られているのを見たことがない。 例えば「Base Block」は本家 SparkFun でもしばらく在庫切れが続いていたりする。 入荷されても比較的早くに売り切れてしまう。 今回,1~2ヶ月ほど待ち,やっとのことで手に入れることができた。 ただ,送料をケチったために,注文から手元に来るまでに12日もかかってしまったが…。

 それぞれの Block は,おおまかに以下のような機能を持っている。 (太字は今回購入したもの)
Base Block:Intel 製の Arduino ボードと似て,console と OTG 用の2つの micro USB コネクタがある。
Console Block:Base Block と似ているが console のみの Block。Firmware の更新はどうするんやろ?
UART Block:UART 通信用の Block。FTDI ケーブルで電源供給できるが,5V の FTDI ボードでないといけないみたい。
Battery Block:400mAh のリチウムポリマー(LiPo)電池がついた Block。LiPo 電池の充電用に USB 端子があるが,それだけみたい。
micro SD Block:micro SD ホルダーが載った Block
I2C Block:I2C で通信できる Block。I2C 対応のセンサーを使うには必要。電圧は 3.3V または Vsys の 4V 程度のどちらかを選択。
GPIO Block:Intel Edison の GPIO を扱える Block であり,電圧レベル変換で 3.3V OR Vsys (~4V) を選択。
ADC Block:アナログ input 用の Block。12bit の精度で Vsys までを AD 変換できるみたい。
PWM Block:PWM 出力用の Block。12bit の精度で Vsys で出力するみたい。
Dual H-Bridge Block:DC モーターをドライブできる Block。外部電源で 2 - 15V で2個の DC モーターを駆動できるらしい。
OLED Block:小さな OLED とスイッチ,ジョイスティックが付いている。
Arduino Block:Arduino 互換のチップが載った Block みたい。Edison とは UART で通信するみたい。
9dof(9 Degrees of Freedom) Block:加速度,角速度,地磁気の各3軸方向,合計9軸の情報を得られる Block。LSM9DS0 は 3.3 Vで動く

 これらは重複もあるが,用途によっていくつかのカテゴリーに分類できる。 カテゴリーは,SparkFun サイトのガイドによると, 「電源供給 Block 群」, 「コンソール通信 Block 群」,「入力 Block 群」, 「出力 Block 群」,「スペシャル Block 群」という感じに分かれる。
1. 電源供給 Block 群:Edison に電源を供給できるものであり,ほとんどは他の機能も持ち合わせている。
  ・Base Block,Console Block,Battery Block,UART Block,GPIO Block
2. コンソール通信 Block 群:コンソールなど Edison の状況をホストコンピューターで知るために必要な Block である。
  ・Base Block,Console Block,UART Block
3. 入力 Block 群:Edison になんらかの入力を与える Block である。
  ・9dof(9 Degrees of Freedom) BlockADC Block,Arduino Block,GPIO BlockI2C Block,UART Block,OLED Bloc
4. 出力 Block 群:Edison からの出力がある Block である。
  ・Arduino Block,GPIO Block,Dual H-Bridge Block,I2C Block,OLED Block,PWM Block,UART Block
5. スペシャル Block 群:これらは特別な能力を持った Block 群である。
  ・Arduino Block,Base Blockmicro SD Block,OLED Block
(緑字が今回購入したもの)

 13種類もある SparkFun Blocks for Intel Edison だが,当初,それぞれどのような機能があるのか,どれを買えばよいか,がよくわからなかった。 今回,色々考えて買ってみた。ちょっとだけ経緯を書こう。
 まず必要だと思ったのが,ホスト・コンピュータで状況がわかる Block がだった。 候補としては Base BlockConsole Block が使えそうだった。 2つの違いは, Base Block にはシリアルモニターの console 出力用と,USB OTG 用の2個の USB 端子が付いているが, Console Block には USB OTG 用の端子がない点である。 ある程度慣れていれば Console Block でもいけそうだが,Firmware のアップデート時や Arduino IDE で作ったスケッチの書き込みなどに, USB OTG での接続できる方がいいと考え,今回は Base Block を選んだ。
 さらに電源が供給できる Block が必要だが,上記の Base Block は Edison 本体に電源を供給できるので,よしとしておいた。 ロボット制御に使う時に便利な LiPo バッテリーのついた Block もあるが,バッテリーだと充電が切れると充電できるまで使えないので(使えないことはないかもやけど…), 今回は買わずに済ませた。
 ちなみに UART Block もモニターとして使えるし,電源供給もできるため,省電力にしたい場合は UART Block がいいらしい。

 他には,大容量のデータ保存やネットに繋げない環境でのデータのやり取りに便利だと思い,micro SD Block を選んでみた。 また,加速度,地磁気等の情報を得て遊びたいと思ったので, 9dof (9 Degrees of Freedom Sensor) Block も選んだ。 この 9dof Block には,LSM9DS0 というチップが載せてあり, 加速度,角速度,地磁気の情報を各3次元方向,合計9自由度の情報が得られるものである。 他にも,入出力のテストをしたいと思い,ADC Block, PWM Block, GPIO Block, を買ってみた。 他に,他の I2C デバイスをつないでみたいと思い I2C Blockも買った。 (おかげでそれなりにお金もかかってしまった…)

 Intel Edison の駆動電圧は 3.15~4.5 Vだが,その入出力端子 (GPIO) の電圧は 1.8V なので,5V 系や 3.3V 系と混在させる場合には電圧レベル変換が必要である。 そのため SparkFun Blocks はほとんどが電圧レベル変換を行っている。 Block を使う際には,どの電圧が使われているかを考えないといけないみたい。 まぁ,まだこれからなので,いろいろ楽しみたいと思っている。
SparkFun Blocks for Intel Edison を重ねてみたに続く)

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